【2022年9月】電気料金の値上がりに関するまとめ
毎日のように円安や物価上昇に関するニュースが流れていますが、
住宅に関わる大きな部分として「光熱費」が挙げられます。
オール電化住宅、ガス・灯油併用住宅に関わらず「電気代」は掛かりますが、
この2か月で大きな変化があったので一度まとめてみたいと思います。
1.電気料金の値上げの原因
「電気料金が上がっている」ことを既に知っている人がほとんどだと思いますが、
主な原因は電気をつくるための「燃料費の高騰」によるものです。
日本では70%以上が火力発電によって電気がつくられており、
燃料は液化天然ガス・石炭・石油などの化石燃料がほとんどです。
・コロナからの景気回復による化石燃料の世界的な需要の高まり
・ウクライナ侵攻によるエネルギー問題
・円安による輸入価格の上昇
これらの影響により燃料費が上昇し続けており、
燃料費が上昇 ⇒ 発電コストの上昇 ⇒ 電気料金に反映
という構図になっていますが、
実は基本料金や1kWhあたりの電気料金の単価はほとんど変わっておらず、
ある部分の料金が高騰し続けているのをご存じでしょうか。
2.電気料金への反映
まずは、過去の記事でも何度か触れていますが電気料金の仕組みからご紹介します。
電気料金は、下記の①~④を足したものになります。
①基本料金
⇒ 契約プランの基本料金
②電気量料金
⇒ 使用電力量 × 1kWhあたりの単価
③燃料費調整(燃調)
⇒ 使用電力量 × 1kWhあたりの燃料費調整単価
④再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)
⇒ 使用電力量 × 1kWhあたりの再エネ賦課金単価
この中で、燃料価格の高騰が反映される部分としては「③燃料費調整」になります。
燃料費調整とは、
「基準燃料価格」とその月に適用される「平均燃料価格」を比較して、
平均燃料価格の方が高い場合 ⇒ 電気料金が高くなる(使用電力量 × 1kWhあたりの燃料費調整単価)
平均燃料価格の方が低い場合 ⇒ 電気料金が安くなる(使用電力量 × 1kWhあたりの燃料費調整単価)
というもので、現在では基準よりも平均価格が高い状態が続いているため、
結果的に電気料金が高くなっている状況です。
そして、この燃料費調整は上限値が設定されており、ある一定の数値以上からは電気料金に反映しない
「上限制度」が設けられていましたが、この2か月で上限を撤廃する動きが見られるようになりました。
3.燃料費調整に対する大手電力会社の対応
上限制度の撤廃は、「燃料価格が上がれば上がるほど、電気料金に反映します。」ということですが、
大手9社の電力会社の対応はどのようになっているか見てみましょう。
ご覧の通り、全ての電力会社で上限撤廃の動き、もしくは既に撤廃済ということがわかります。
ここでポイントとなるのが「自由料金プラン」というワードですが、
主に時間帯で価格が変動したり、オール電化向けの安いプランが撤廃の動きとなっているようで、
従量料金(一般的に自由料金プランよりも単価は高く、使用量に応じて料金が課されるプラン)の場合は、
引き続き上限制度を維持するようです。(九州電力を除く)
4.よくある質問
このようなことから、住宅・光熱費について慎重に判断しなければいけなくなりますが、
最近は特に以下のようなご質問を頂きます。
□これから家を建てる人
・オール電化とガス併用どっちがいい?
・オール電化だと電気代は?
・ガス併用住宅だと光熱費はどれくらい?
□既に家を持っている人(賃貸で暮らしている人)
・電気の料金プランは見直した方がいい?どうやって判断するの?
・リフォームを考えているけど、オール電化はやめた方がいい?
・光熱費が高すぎるんだけど、引っ越した方がいい?
このようなことについて、また改めて発信していきますので、
是非ご覧ください!
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