【2023年9月】冬の光熱費の予想について
すっかり暑さも和らぎ、寒い北海道の冬が近づいてきました。昨年はウクライナ情勢や円安などの影響により光熱費が高くなりました。更に今年に入り電気代の値上げも行われ、今年の冬は一体どのような状況になるのか気になりますよね?そこで今回は今年の冬の光熱費(電気とガス)はどのようになるのか、現状も踏まえて予測していきます。
【目次】
1.現在の状況について
【電気料金】
電気料金の値上げから数か月が経過し大きく変化しています。(値上げの内容などについては以前の記事をご覧ください)
電気料金は良い方向へと継続的に変化していることがわかります。電気料金を大きく左右する要因として「燃料価格(燃料費調整単価)」があります。基準燃料価格(電力会社で定めるもの)と平均燃料価格(実際に掛かった燃料価格)の差額により、平均燃料価格が上回れば電気料金に加算、下回れば電気料金から差し引かれ、これを燃料費調整単価としています。6月に実施された電気料金の値上げにより基準燃料価格が上がったこともあり燃料費調整単価が下がっていますが、一番の要因は平均燃料価格が順調に下落にしており2022年7月の水準まで下がっています。
どれくらいの金額なるか当社のお客様の平均データから計算すると、
◆補助金あり:月平均17,538円(年間210,457円)
◆補助金なし:月平均19,449円(年間233,389円)
【データ】家族構成:4~5人/住宅種別:戸建/契約内容:オール電化・(北海道電力)エネとくスマートプラン(6kW)/電気使用量:6,552kWh(2021年施主様平均値)※2022年は積雪量が多いため2021年のデータを使用/単価:34.23円※日中単価の90%/燃料費調整単価:補助金あり-8.32円/kWh・補助金なし-4.82円/kWh/再エネ賦課金1.4円/kWh(2023年度)
補助金が継続した場合は2021年の水準、補助金がなくても電気料金値上げ前の水準とほぼ同程度で収まるため電気料金値上げの影響はもはやほとんどないと考えられます。
【ガス料金】
ガス料金も同様に値下がりをしていますが下落率は鈍化していることがわかります。ガス料金を大きく左右する要因として「原料価格(原料費調整単価)」があります。基準原料価格(ガス会社で定めるもの)と平均原料価格(実際に掛かった原料価格)の差額により、平均原料価格が上回ればガス料金に加算、下回ればガス料金から差し引かれ、これを原料費調整単価としています。ガス料金は基準原料価格を変更していないため平均原料価格と比べ依然として高い状況ですが、気になる点として9月から10月まで平均原料価格の下落がほとんどないことが挙げられます。
その理由としてウクライナ情勢の影響がでる前のガスの平均原料価格(2022年4月適用分)は84,630円と、元々2021年9月より少しずつ価格が高騰していたこともあり値下がりの限界ラインにきていることが要因の一つではないかと思われます。
2.今後の予測
今後を予測する上で重要なのは「補助金の延長」と「燃料・原料価格」の二つになります。
【補助金】
2023年12月分まで現在の補助(電気:3.5円/kWh、ガス:15円/㎥)を延長することが決まっており、2023年9月25日時点の骨子案では継続される見込みとなっていますが、詳細については10月中に取りまとめられる予定となっています。
【燃料価格(電気料金)】
上記は2023年1月から10月までの燃料価格の推移になります。ウクライナ問題が起きる前の価格は2022年4月の上記金額となっており、2023年6月からは天然ガスの価格も燃料価格に含めるようになっています。
原油価格の下落も落ち着いているため、短期的にみた場合以前のような価格帯になることは難しいと思われますが、電力を作る上で一番必要としている石炭の価格は順調に下がっていることから、全体的な燃料価格はまだ下がる余地があると思われるため円安を考慮しても電気料金の値下げに繋がると考えられます。
上記は2023年1月から10月までの原料価格の推移になります。ウクライナ問題が起きる前の価格は2022年4月の上記金額となっており、驚くべきことに当時の原料価格を下回っていることがわかります。
元々2021年9月から原料価格は高くなり始めていた訳ですが、
①冬季における欧州の気温低下
②中国の需要増加
③電力逼迫による原料のスポット購入
上記が主な要因でした。このうち昨年から今年にかけて「欧州が暖冬でガスの全体的にストックが多くなっていること」「コロナ対策による中国の景気後退で輸入量が減少したこと」などが重なり価格が下がり始めています。しかしながら、「欧州が厳冬」「中国の経済対策」「在庫補充目的の買い付け」次第では今後再び価格が上昇する可能性も十分考えられるため引き続き注意する必要があります。
3.まとめ
震災以降、日本は1次エネルギーの自給率が決して高い国ではないためどうしても外的要因によってエネルギー問題を大きく受けることになります。
そのため、各家庭で出来る事として「太陽光発電設備の設置」が推進されていますが、雪が降る地域では発電量や故障リスクなどから抵抗がある人も多く、そもそも昨今の建築費の高騰により予算が割けない方も多くいます。特に札幌のように土地価格が急騰している中では尚更です。
そのため、エアコン1台で光熱費が抑えられるにも関わらず、夏も冬も快適に過ごすことができる当社のような「全館空調」が注目を浴び始めているのかもしれません。お家を検討するときは住宅ローンだけでなく光熱費のことも考える時代になっているかもしれませんね!
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